ここ数年、Photoshopの生成AIや画像生成技術の進化により、「建築写真はAIだけで十分なのでは?」という声を耳にすることが増えました。

実際にAIは、空を青空に変えたり、不要な電柱を消したり、家具を追加したりと、これまで時間のかかっていた作業を短時間で行えるようになっています。

しかし、建築写真の現場で日々撮影をしている立場から見ると、「AIに任せるべき部分」と「プロが撮影しなければ表現できない部分」は、まだ明確に存在します。

AIが得意なこと

AI画像編集は、撮影後の仕上げにおいて非常に優秀です。

例えば、

  • 曇り空を自然な青空へ変更する
  • 外構工事中の一部を自然に補正する
  • コンセントや配線など小さな不要物を消す
  • 家具や観葉植物を仮想的に配置する
  • 壁や床の軽微な傷を修正する

こうした編集は、以前よりも短時間で高品質に行えるようになりました。

特に販売前の分譲住宅や、完成前のモデルハウスでは、AI画像編集が活躍する場面は今後さらに増えていくと思います。

※資材が置いてあり撤去が難しい場合などは、画像修正が必須ですが以前は大変な労力が必要でしたがAIを利用することによりスピーディーかつ綺麗に修正することができました。

一方で、建築写真の本質は「建物の魅力を正しく伝えること」です。

例えば吹き抜けのあるリビング。

カメラを50cm動かすだけで、
部屋が狭く見えることもあれば、
開放感のある空間として見えることもあります。

構図や光の選択は、現場で経験を積んだカメラマンだからこそ判断できる部分だと思います。

カメラマンの仕事は「シャッターを押すこと」だけではないのです。

建築写真では、撮影前の準備が仕上がりを大きく左右します。

  • 家具の配置を数センチ調整する
  • クッションなどの小物の配置を整える。
  • 照明の色温度を確認する。
  • 室内と窓外の明るさのバランスを考える。

こうした積み重ねによって、建物本来の魅力が伝わる一枚になります。

AIと建築写真は競合ではなく、パートナー

私もPhotoshopの生成AIを活用する場面があります。

例えば、

  • 青空の調整
  • 軽微な不要物の除去
  • 写真全体の印象を整える仕上げ

こうした作業には積極的にAIを取り入れています。

一方で、「構図」「光」「空間の見せ方」「ホームステージング」は、人の感性や経験が必要だと思ってます!

AIを上手に活用しながら、建物の魅力を最大限に引き出すこと。それが、これからの建築写真に求められることだと思います。

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建築写真専門フォトグラファー

インテリアコーディネーター

建築写真家協会正会員

杉村 拓実

 

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